朝丘雪路さんとの対談

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 女優、日本舞踊深水流家元、歌手として、映画、舞台、テレビドラマ、バラエティに至るまで、 幅広くご活躍でいらっしゃる朝丘雪路さんを代々木の教室にお迎えし、当スクール校長と対談いたしました(対談の内容は、スクロールするとご覧いただけます)。

 

対 談 自然にそって暮らす。朝丘雪路 × 山田 泉   本来カラダがもっている自然の力をどう取り戻すのか。どう子どもたちに受け渡すのか。 「自然にそった暮らし」を大切に考える、お二人の元気な声をお届けします。   女優/日本舞踊深水流家元/歌手 英国アーユルヴェーダカレッジ日本附属校 校長

 

からだって、自然の一部よね。

山田 1ヶ月にわたる「萬夜一夜先代萩」の公演は、“女形”ではなく、初めて女性が演じ る歌舞伎という画期的な舞台でしたね。常に挑戦を続けられている朝丘さんのエネル ギーはどこから来るのか、ぜひ教えていただこうと今日を楽しみにしていました。

 

朝丘 歌舞伎をまさか女が、しかも私にその大役がくるなんて思いもよらないことな ので、今回はとても迷ったんですよ。 でも、失敗を恐れて逃げたら後悔するに違いない とお引き受けしちゃいました。

 

山田 一幕目の若い「政岡」から二幕目、年老いた「政岡」への見事な変身振りには、 「あっ」と息を飲むほど驚かされました。頭のテッペンから足の先、声も話し方も老女に なりきっていらした。

 

朝丘 女形ではなく“女”が演じる、その違いを出したいと思っていたので、そう言ってい ただけると、すごく嬉しい。

 

山田 失敗してもやったほうがいいと思えるって、心もカラダも若い証拠だと思います が、本当に実年齢より20歳も30歳もお若いからだをしていらっしゃいますね。

 

朝丘 今はね、「殺しても死なない」(笑)なんていわれるほど元気ですが、小さい頃はや せっぽちのひ弱な子でした。丈夫になってほしいと願う父の奨めで、日本舞踊を始めた のが3歳。小学生になってからは自分で言い出したバレエやタップダンスも始まりお稽古 事に追われる少女時代でした。でも、普通の生活では使わない筋肉を使うのが良かった のか、どんどん健康になっていきましたね。

 

山田 ええ、きっとそうですね。踊りの動きは筋トレと同じで、成長ホルモンの分泌 を促進してくれますし、有酸素運動なので血管もずっと若い状態に保たれている。そ れに、歌や台詞で発声法を身に付けていらっしゃるから、精神的にもポジティブな状態 を維持するのに役立っているはずです。

 

朝丘 小さい頃に体が弱かったおかげ(笑)で、丈夫になれたともいえますね。私の世代 は、早寝早起きとか、腹八分目とか、大人からうるさく言われて育っていますしね。

 

山田 古今東西、カラダは自然と同じとか、食べものと薬は同じという共通の考えが多 いのも、自然の中で生きている人間の命を守るための、大切な基本だからなのでしょう ね。本来カラダが持っている自然の力を取り戻すという伝統医学に出会ったことで、私は 人生の方向転換をしたのですが、それも、からだを壊したおかげ(笑)なんです。中でも一 番虜になったこのアーユルヴェーダは、5000年も前のインド、スリランカで生まれた世界 最古の体系的な伝統医学なのです。

 

朝丘 中国の漢方や針などは知っていましたが、もっと昔の人の知恵が受け継がれてい るなんて、素晴らしいですね。

 

山田 最近人気になっているヨーガ、オイルマッサージも、心とからだの毒素を出して バランスを整える、アーユルヴェーダのセルフケアの方法なんです。朝丘さんにとっては、 踊りがそれに当たるのでしょうね。

 

朝丘 そうかもしれません。イヤなことのあった日でも、踊っているうちに疲れもとれ、 気分もすっきりして、やる気が湧いてきます。私は好きなことを一所懸命やることで、 ストレスを発散できるのだから幸せだなと、感謝しています。

 

日々、食べることは、日々、からだをつくること。

山田 朝丘さんはとても敏感なからだをお持ちだから、体調が崩れた時に必ずほしく なる食べものが何かあるのでは?

 

朝丘 私はね、必ず旬の野菜が食べたくなりますね。油っぽい食べものは、普段から 苦手なので、野菜の煮物がいいわ。でも、ごま油とオリーブオイルは好き。良く野菜 を炒めたりドレッシングに使っています。煮ても炒めても、サラダでも、とにかく野菜 が好きです。

 

山田 旬の野菜は、栄養素もおいしさも最高状態なので、それを食べれば元気になれ る。季節に関係なく食べられる現代の食生活は、考えものですよね。 最近、アロマテラピーやオイルマッサージなど植物から抽出したオイルを使って体の バランスを整える方法が日本でも定着し始めてますが、オイルを使う文化の源流が、 アーユルヴェーダなんです。朝丘さんがお好きなごま油もオリーブオイルも、どちらも からだに良い働きをしてくれる不飽和脂肪酸で、しかも、トランス脂肪酸もコレステロー ルもゼロ。抗酸化力が高いので、熱にも強く変質しにくい、理想的な油ですよ。

 

朝丘 トランス脂肪酸ってあまり聞いたことがないけれど、何ですか?

 

山田 昔からの圧搾絞りでつくられた植物油は問題ないのですが、サラダオイルなど 大量に工業生産する過程や、液体の油をマーガリンのように固めるために水素を添 加すると発生してしまうのが、トランス脂肪酸です。この摂取量が多いと動脈硬化な どのリスクが高くなるという報告が出ていて、ニューヨークやカリフォルニアなどでは、 飲食店ではトランス脂肪酸の含有率が高い油の使用が規制されています。

 

朝丘 植物油はどれもからだに良いと、ずっと思っていたのに、そんな問題があるんですね。

 

山田 良いものを食べればよいカラダが、悪い物を食べれば、悪いカラダがつくられる。 だから、自分たちの食べているもののことをもっと良く知ることが、健康の始まりだ と、いえますね。

 

朝丘 「食べること」を大切に考え始めると、知らなかったことや、いろいろ新しいニュースが 入ってくるということがありますね。最近は、オーガニックレストランとか農家レストランという のが流行っていて、若い主婦に人気があるそうだけれど、これはとてもいいことだと思うんで す。主婦がからだによくて、おいしい料理を自分の舌で覚えれば、それは旦那さまや子ども たちにちゃんと返っていく。家庭の料理も、世の中の動きとどこかでつながっているんですね。

 

女が変わると、世の中が変わる。

山田 私どもの学校でも、カラダと心の栄養補給としての「食事法」は人気のカ リキュラムです。アーユルヴェーダを学ぶ生徒さんたちは、プロのセラピストを目指す 人もいれば、家族のヘルスケアに役立てたいという人もいます。結婚や転職などの節目 に今までのライフスタイルを見直そうという女性も多いんですよ。

 

朝丘 小学校や中学校の授業で、子どもたちに野菜をつくらせて、その野菜で給食 をつくったりしているところがあると聞きました。ニンジン嫌いの子も自分でつくった ニンジンはおいしいという。残った給食で堆肥を作り、それで野菜を育てる。 それで、親子の会話も増えている。都会の子どもには、畑やたんぼが珍しく 面白いのじゃないかしら。

 

山田 朝丘さんも、東京の築地に生まれて、都会育ちでいらっしゃる(笑)。

 

朝丘 そうなの。だから、自然を大切に思う気持ちが逆に強いのかもしれない。か らだによい食べ物への関心がきっかけなんですが、農業再生や植林の活動をしている NPOの方々と、最近、仲良くしていただいて、結構、勉強熱心にやっているんですよ。

 

山田 どんどん人工化する環境の中で、生き物のひとつである人間もまた、自然の 力を失ってきてますね。どう取りもどすのか、子どもたちにどう繋ぐのか。 私は、アーユルヴェーダという自然療法を通して、人間として楽しく幸せな生き方を女性たちに 教えていきたい、というか教え合い、学び合いたい。命をあずかる女性たちが、毎日の 暮らしの中で変えていく小さな動きは、世の中を変える一番、確かな力になるのじゃな いかって、期待しているんです。

 

朝丘 若い山田さんが、そんなふうに考えているのは、とても頼もしいし素敵だなあ と思う。私は、あきらめたり、ないものねだりをするのは嫌い。ないものは創ればいい んですものね。自然の力をたっぷり蓄えた健康な食べものを、これからの子どもたち にしっかり食べてもらい、心もからだも健康に育ってほしいものですね。

 

山田 人間は100歳でも元気に生きていける力をもって、生まれているといわれてい ます。朝丘さんも太陽のエネルギーをいっぱい蓄えている元気な野菜を召し上がって、 ますますご活躍くださいますようお祈りします。舞台やテレビの朝丘さんの姿に、 私たちは元気をいただきます。今日はどうもありがとうございました。

 

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